2006年07月12日
ポール出しは命懸け
少し前に新聞か何かで「今年の夏は気象観測史上最高の暑さになるかも知れない」というような記事があったと思う。
今日の蒸し暑さと言ったら「なるほど、こりゃ真夏が来たときにはどのくらいの暑さになるか思いやられるわ」と感じた
毎日アウトドアでじりじりと刺すような日差しの下で、ボールを追い続けながら笑顔を振りまいて頑張っているテニスコーチ同士の皆様。今年はお互いに体に気をつけて何とか無事に秋を迎えられるように注意しましょう。
さて、また僕のコーチ見習い修行時代の話しです。昨日の話しでデビューからいきなり一クラス14名もいるところをたった一人でやらされてボール出しが間に合わずにパニックした僕の最初の所属スクールはそんなのは日常茶飯事でした。原因は振り替えを入れてしまうフロント業務はテニスコートのオーナー会社である某大手電鉄会社がやっていることでした。12名定員のクラスに原則として2人しか入れない振り替えがあるときには5名も入っていて計17名
とかいるのです。
そして、デビューから早半年くらい経ったある日のナイタークラスでのことです。レベルはやはり初級クラスで先のような理由でその日のクラス参加者は全部で17名でした
。
さすがにそれを僕一人でやらされることはなくて、僕のあとから入ったこれまた見習い修行のバイトコーチが2名ついてくれました。でもその二人はまだボール出しの練習中でデビューでバニクった僕よりも不慣れな程度でした。それでもひとりで17名相手にやるよりはマシだと思いレッスンを始めました。
レッスン前のミーティングでヘッドコーチからこうやれと言われたように17名の生徒さんを3列にわけて初めは手出しで練習開始。「やっぱり3人いればなんとかなるじゃないの」と少しほっとして、「それではネットの向こうからラケットでボール出します」となった。僕が真ん中に入り、新入りを左右に配置して決死のボール出し作戦が開始されたのです。
半年の間にかなり慣れてきた僕はなんとか自分の列の生徒さんに打ちやすいボールを送り、ときどき「○○さん、ナイスショットですよ~」なんて余裕も見せて順調にレッスンは進んだ・・・かと思われたそのとき
。
まず、右隣のお調子者の新入りがボールをつかむときにカゴを見ながら手を伸ばし、生徒さんから目をそらすというテニスコーチとして致命的ミスを犯した。そして長州力に似た馬鹿力を誇る生徒さんの弾丸ライナーをもろに鼻に受け顔面を血で染めながら戦線離脱。
あわてて僕が2列分を受け持つことになり、ちょっとヤバイ気分ながら何とかなると自分を励ましてレッスン続行。
ところが今度は左側にいた女子大生の新米コーチ嬢が、これまた手元のボールにちょっと視線を落としている隙に敵、じゃなかった
生徒さんのスピードだけはデ杯選手か?っていうボールを真っ赤なルージュで縁取った上唇に直撃された。
ついに2人の戦友を失ってたった一人で最前線で敵の情け容赦ない雨あられの攻撃に耐えていた僕でしたが、3カ所からの狙撃にはなすすべもありませんでした。みぞおち辺りに最初の一発をくらって思わず顔をしかめて仰け反っているところへあわや眼球直撃すれすれの眉間への一撃でその場にうずくまりしばらくは身を起こせませんでした。
でも、なんとか立ち直ってなるべくボールをぶつけられないメニューに変えてなんとかそのレッスンを終えました。
そのとき「テニスコーチの仕事って命懸けじゃん、やっぱりやめよっかな~」と思ったのは流血した新入りの二人よりも僕の方が強く思ったと思います。でもやめずになんかとやってきたのはそんなパニックの思い出も少し経つと楽しい思い出だと思えるようになったからでしょうね。
あれ、ずいぶん長い文章になってしまいましたね。まとめるのが下手なものですいません。でも懲りずにまだまだこれから涙と喜びのコーチ修行日記をお届けしたいと思います。
それではまた明日・・・かな?
今日の蒸し暑さと言ったら「なるほど、こりゃ真夏が来たときにはどのくらいの暑さになるか思いやられるわ」と感じた
毎日アウトドアでじりじりと刺すような日差しの下で、ボールを追い続けながら笑顔を振りまいて頑張っているテニスコーチ同士の皆様。今年はお互いに体に気をつけて何とか無事に秋を迎えられるように注意しましょう。
さて、また僕のコーチ見習い修行時代の話しです。昨日の話しでデビューからいきなり一クラス14名もいるところをたった一人でやらされてボール出しが間に合わずにパニックした僕の最初の所属スクールはそんなのは日常茶飯事でした。原因は振り替えを入れてしまうフロント業務はテニスコートのオーナー会社である某大手電鉄会社がやっていることでした。12名定員のクラスに原則として2人しか入れない振り替えがあるときには5名も入っていて計17名

そして、デビューから早半年くらい経ったある日のナイタークラスでのことです。レベルはやはり初級クラスで先のような理由でその日のクラス参加者は全部で17名でした

さすがにそれを僕一人でやらされることはなくて、僕のあとから入ったこれまた見習い修行のバイトコーチが2名ついてくれました。でもその二人はまだボール出しの練習中でデビューでバニクった僕よりも不慣れな程度でした。それでもひとりで17名相手にやるよりはマシだと思いレッスンを始めました。
レッスン前のミーティングでヘッドコーチからこうやれと言われたように17名の生徒さんを3列にわけて初めは手出しで練習開始。「やっぱり3人いればなんとかなるじゃないの」と少しほっとして、「それではネットの向こうからラケットでボール出します」となった。僕が真ん中に入り、新入りを左右に配置して決死のボール出し作戦が開始されたのです。
半年の間にかなり慣れてきた僕はなんとか自分の列の生徒さんに打ちやすいボールを送り、ときどき「○○さん、ナイスショットですよ~」なんて余裕も見せて順調にレッスンは進んだ・・・かと思われたそのとき

まず、右隣のお調子者の新入りがボールをつかむときにカゴを見ながら手を伸ばし、生徒さんから目をそらすというテニスコーチとして致命的ミスを犯した。そして長州力に似た馬鹿力を誇る生徒さんの弾丸ライナーをもろに鼻に受け顔面を血で染めながら戦線離脱。
あわてて僕が2列分を受け持つことになり、ちょっとヤバイ気分ながら何とかなると自分を励ましてレッスン続行。
ところが今度は左側にいた女子大生の新米コーチ嬢が、これまた手元のボールにちょっと視線を落としている隙に敵、じゃなかった

ついに2人の戦友を失ってたった一人で最前線で敵の情け容赦ない雨あられの攻撃に耐えていた僕でしたが、3カ所からの狙撃にはなすすべもありませんでした。みぞおち辺りに最初の一発をくらって思わず顔をしかめて仰け反っているところへあわや眼球直撃すれすれの眉間への一撃でその場にうずくまりしばらくは身を起こせませんでした。
でも、なんとか立ち直ってなるべくボールをぶつけられないメニューに変えてなんとかそのレッスンを終えました。
そのとき「テニスコーチの仕事って命懸けじゃん、やっぱりやめよっかな~」と思ったのは流血した新入りの二人よりも僕の方が強く思ったと思います。でもやめずになんかとやってきたのはそんなパニックの思い出も少し経つと楽しい思い出だと思えるようになったからでしょうね。
あれ、ずいぶん長い文章になってしまいましたね。まとめるのが下手なものですいません。でも懲りずにまだまだこれから涙と喜びのコーチ修行日記をお届けしたいと思います。
それではまた明日・・・かな?