2006年11月06日
古くたって良いことは良いんじゃない?
いまやフェデラーがテニス新時代の寵児であることは間違いありません。そのフェデラーの打法もまさしく最先端テニステクニックそのものであり、そのエッセンスを少しだけでも自分自身のテニスとスクールのレッスンに取り入れたいと思うのです。
でも、あのボールがラケットにコンタクトするポイントに目を残すというのは我々テニスコーチはかなり昔からレッスンで言い続けてきました。しかし、ある頃から誰かがテニス雑誌で「ボールをそんなに見続けていたら次のプレーが遅れてしまうし、第一そんな打点でボールがラケットに当たるところなんか見えるもんじゃないよ」と語っていたのを記憶しています。
それを読んだときに「そんなことはない、我々は初心者や初級者を教えていてボールをよく見ろと教えてその通りにやる人ほどきちんとラケットに当たるようになることを経験で知っているんだ」と思いました。上の雑誌のコメントの主は確かその当時の日本ランキングでは上位にいた現役選手のものだったと思います。
彼は自分がそういうボールを見ることをあまり自覚せずにやっていたか、もしくは見なくてもきちんとラケットに当てられる才能にあふれていたのでしょう。それとテニス雑誌には時々そういう革新的な指導法を優先するあまり、我々のような古くからテニススクールで教えている者の言うことを否定的に扱うところが見受けられます。
雑誌も売れないとやってはいけないから時には目新しいセンセーショナルな記事を書く誘惑には勝てないのでしょう。
しかし、そう言うときにとても迷惑するのは我々市井のテニスコーチなのです。テニス雑誌の編集長や責任者の方々には、古いからダメで新しいから良いと決めつけるような経験の浅い新人編集部員の記事をきちんとチェックしていただきたいと思います。
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