2006年07月19日
テニスコートの背後霊
梅雨がなかなか明けなくて体を休めるのは良いですが、契約や社員でないフリーコーチとしては収入が減ってしまうので困りますね。
さて、コーチ修行日記でも書いてそんな不安は忘れることにします。でもその内容もなにやら不安な内容だったりして・・・。
先輩コーチのスマッシュ事件の少し前くらいだったと思います。平日の初級者クラスのレッスンをしていたときのことです。ストロークの練習中でネット越しにボール出しして生徒さんに打ってもらいながら、声をかけてアドバイスしていました。そのときなにやら背中に人の気配がするのですが、ボール出しを途中でやめることができずにそのまま続けました。
生徒さんたちの視線からも明らかに僕の背後に何かがいることは確実でした。でもヘッドコーチは隣でレッスン中だし、そんなボール出ししている最中のコーチの背後にぴったり張り付くように立つ人なんか誰もいるはずはないのです。
そう考えるとなんだか背中がぞくぞくしてきて初夏だというのに、悪寒を感じました。そしてやっとボール出しを終えたところでうしろを恐る恐る振り向くと、見知らぬ男性が立っていました。思わず「うわぁー、なにかご用でしょうか?」と叫びました。
その男の人はかまやつヒロシに少し似ていて、全体的には漫画の「プロゴルファー猿」のような雰囲気も感じさせる異様な存在感でした。
その男性は僕に向かって「もっとバウンドの低い球出しせにゃいかんぞ、それからアドバイスは近くに行って具体的に示して教えんとようわからんて」と関西系の話し方で言うのです。僕は「はぁー、わかりましたが、失礼ですがどちら様でしょうか?」ともう一度、尋ねました。
「なんや、わしのこと知らんのか?そうやな初めて会うたんやったな。わしはこのスクールの校長をしとる者や」
。もうびっくりなんのって、レッスン中だと言うことも忘れて「初めまして、お世話になっております。3月に入りました、○○です、どうぞよろしくお願いします」なんて挨拶してしまいしまた。
「挨拶なんかどうでもええから、レッスンを続けなさい、わしはここでちょっと見させてもらうさかい気にせんでええよ」。気にせんでええよ・・・と言われてもそんな背後霊みたいにうしろに張り付かれて見られていたんじゃ気になって緊張しちゃいますよ
。
しかし、断るわけにもいかず仕方なくレッスンを再開しました。もうボール出しの手はまたいつかのようにビビッてしまい、打ちやすい低いバウンドとはほど遠い。すぐに背後霊からクレームが飛んできて「なんやその球出しはぜんぜんなってないやないか
」と罵声を浴びせたかと思うと「どらワシに貸してみ!なんやこのラケットはこんな重うて小さいのつこうてるからダメなんやないか
」と言って僕のラケットを取り上げました、そして自分でボール出しを初めてそれから15分くらいは校長の模範レッスンをコートサイドで見守りました。
そのあとまた僕がレッスンを再開している後ろに校長
が立ち、何かやる度に「あかん、貸してみ」と言っては自分でやってみせるという具合でほぼそのレッスンの半分以上は背後霊がやってしまいました
。
そのあとにヘッドコーチが呼ばれて僕のことで説教されたようです。その日から僕はふたたび厳しい研修再開で、タイムを計っての3点へのボール出しとか、校長の模範レッスンビデオを見て憶えたかどうかをペーパーテストで回答して本部の校長へ送るとかしました。でもおかげでずいぶんそのあとにレッスンをスムースにできるようになり、少し怖かったけれど背後霊・・・じゃなかった校長には感謝しています。
もう20年も前のことでそれから一度もお目に掛かっていないけれど、お元気なのでしょうか?いまでも新人見習いコーチの後ろに張り付いて背後霊みたいに見守ってくれているのでしょうね。
さて、コーチ修行日記でも書いてそんな不安は忘れることにします。でもその内容もなにやら不安な内容だったりして・・・。
先輩コーチのスマッシュ事件の少し前くらいだったと思います。平日の初級者クラスのレッスンをしていたときのことです。ストロークの練習中でネット越しにボール出しして生徒さんに打ってもらいながら、声をかけてアドバイスしていました。そのときなにやら背中に人の気配がするのですが、ボール出しを途中でやめることができずにそのまま続けました。
生徒さんたちの視線からも明らかに僕の背後に何かがいることは確実でした。でもヘッドコーチは隣でレッスン中だし、そんなボール出ししている最中のコーチの背後にぴったり張り付くように立つ人なんか誰もいるはずはないのです。
そう考えるとなんだか背中がぞくぞくしてきて初夏だというのに、悪寒を感じました。そしてやっとボール出しを終えたところでうしろを恐る恐る振り向くと、見知らぬ男性が立っていました。思わず「うわぁー、なにかご用でしょうか?」と叫びました。
その男の人はかまやつヒロシに少し似ていて、全体的には漫画の「プロゴルファー猿」のような雰囲気も感じさせる異様な存在感でした。
その男性は僕に向かって「もっとバウンドの低い球出しせにゃいかんぞ、それからアドバイスは近くに行って具体的に示して教えんとようわからんて」と関西系の話し方で言うのです。僕は「はぁー、わかりましたが、失礼ですがどちら様でしょうか?」ともう一度、尋ねました。
「なんや、わしのこと知らんのか?そうやな初めて会うたんやったな。わしはこのスクールの校長をしとる者や」

「挨拶なんかどうでもええから、レッスンを続けなさい、わしはここでちょっと見させてもらうさかい気にせんでええよ」。気にせんでええよ・・・と言われてもそんな背後霊みたいにうしろに張り付かれて見られていたんじゃ気になって緊張しちゃいますよ

しかし、断るわけにもいかず仕方なくレッスンを再開しました。もうボール出しの手はまたいつかのようにビビッてしまい、打ちやすい低いバウンドとはほど遠い。すぐに背後霊からクレームが飛んできて「なんやその球出しはぜんぜんなってないやないか


そのあとまた僕がレッスンを再開している後ろに校長


そのあとにヘッドコーチが呼ばれて僕のことで説教されたようです。その日から僕はふたたび厳しい研修再開で、タイムを計っての3点へのボール出しとか、校長の模範レッスンビデオを見て憶えたかどうかをペーパーテストで回答して本部の校長へ送るとかしました。でもおかげでずいぶんそのあとにレッスンをスムースにできるようになり、少し怖かったけれど背後霊・・・じゃなかった校長には感謝しています。
もう20年も前のことでそれから一度もお目に掛かっていないけれど、お元気なのでしょうか?いまでも新人見習いコーチの後ろに張り付いて背後霊みたいに見守ってくれているのでしょうね。
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